2239・・・
 減少スピードは鈍化してきたものの、カウントダウンが止まることはない。

 やはり、1人では無理なのか。
 でも僕は、最後の瞬間まで諦めないと決めたんだ。

 フル稼働の指が、慣れない動きに痙攣する。

 動け、動け僕の指。
 まだ、終わりじゃない。
 まだ、僕の心は折れてない。
 僕はまだ、戦えるんだ!!
 痛みを通り過ぎ、感覚を失った指先を無理矢理動かす。

 その時、拓郎が呟いた。

 「・・・・・きた」

 1722。
 もう、5分も持たないかも知れない。

 そんな絶望感漂う僕の目に、両手で顔を覆い泣き崩れる瀬戸さんの姿が映る。

 いったい、何があったんだ?


.