**歯医者さんのホワイト ディ**

はぁ……。

悪魔のイベントバレンタインが終わったら、もうこんなことしなくてもいいと思っていたんだが……。

3月14日午後3時

俺は相変わらず、建物の影から【SWEET】を手伝う千茉莉の様子を眺めていた。

ストーカーみたいだとか、暇なヤツだとか言うなよ?

ぜんっぜん暇なんかじゃねぇんだから。

じゃあ何で未だに休憩時間にコソコソと覗きに来るなんて、こっ恥ずかしい行動を取っているかって言うんだろ?

まあ、聞いてくれよ。

悪魔のイベントを乗り切り、俺たちが過ごしたバレンタインのSweet Nightの事は知っていると思う。

ああ、知らないやつは【歯医者さんのバレンタイン】を読んでから出直してくれ。

これでようやく平穏な日々が訪れると思っていた俺に、更なる災難は待っていた。

そう、ホワイト ディだ。