異例な彼氏【短編】

その
憎らしいほどの笑みに
私が、
口を開く。


「何言ってるのよ…
あんたなんかに…言われたくないわ…
…だって、あんたは元は、
女でしょ?」


「いつから?」

「え?」

「いつから分かった?」

「えぇ?」


私は、聞き返しながら、
ニンマリをし返す。


男は、
表情を変えなかった。

私が、
笑いながら黙っていると、男も黙ってしまった。
そして、
とても男らしい眼差しで見ている。

それは、
とても凛々しく、
元々女だったとは
みじんも無く、
正に、男であった。


私好みの男の姿が
其処には在った…