結婚パーティーは17時開始。


ちょっと早めに
こっちに着いたから、

実家に車を止めてくるっていう
ヒオカ先生と一旦別れて、

あたしは
その辺ウロウロしてから
会場へ向かった。




パーティー会場は、
小高い丘の上にある
邸宅レストランを貸し切りにしてた。


友人中心の披露パーティー。


オシャレっていうか、
フランスっぽい
ロマンチックな外観を見上げて
ため息をついた。


緑と花にあふれた庭に、
バルコニーから海まで一望できるのが
ウリらしい。




「シーナ!!」


レストランの入口から
千早が飛び出してきた。


「久しぶりー!」


千早は、久々の再会に
抱きついたかと思ったら、

すぐに離れてあたしの姿を
上から下までジロジロと眺めて、

「地味!」

と、吐き捨てると、
あたしのカーディガンを
引っぱった。


「なにそのカーデ!脱ぎなよ」



「え、で、でもこれ脱いだら
ノースリーブだし…」


あたしの意見をガン無視して、
千早はあたしの荷物とカーディガンを
とっととクロークに預けてしまった。