次の日、
学校の廊下で
ヒオカ先生とすれ違った。


校舎内で
すれ違うのは久しぶり。




ヒオカ先生は、
廊下で女子生徒数人に
囲まれてた。


授業の内容でも
聞かれてるみたい。



あたしはただ
その前を通り過ぎるだけ。


奥にある進路指導室に
用があった。




昨日の今日で、
校内ですれ違うのは、

なんだかとっても
照れ臭かったけど、

これから進路指導の
順番だから仕方ない。



ちらりと
ヒオカ先生のほうを見た。


笑顔でキャッキャッって
はしゃぐ女の子たちに
囲まれて、

ヒオカ先生は
いつもと変わらず

落ち着いたトーンで
ノートを指さし説明してる。



ヒオカ先生が、
あたしに気づいた。



目が合ったから、
一瞬テンパりそうだったけど、

なんとか堪えて、
ここは生徒らしく
会釈とかすべき?!

…って悩む間もなかった。



ヒオカ先生は、
あたしと目が合った瞬間、

すっと視線をノートに向けた。