実際はそんなに
長くなかったんだろうけど、

体感では永遠かと思えるくらい
見つめ合った。





未来は拓ける。拓かせる。



これから、たった一人で、
どこにたどり着くか
わからなくって怖いけど、

あたししだいで、
また始められるはずだから。





「…先生、好きだったよ」


うわごとのようにつぶやいた。




返事の代わりに、
ヒオカ先生は顔を傾けて、
あたしの顔にかぶさった。



音を立ててキスをした。



甘い余韻にひたりながら、
ゆっくりとあたしたちは離れた。