”ただ、愛されたかった…”

 美容院の中で、一番仕事ができないのは、

 見習いの瑠理である。
 
 その為、喫茶店の応援(手伝い)

 は、必然的に、瑠理が行く事になる。

 
 美容師になる為に、来たのに、

 絶対おかしい。

 

 みんなが、美容師の勉強を、しているのに、

 喫茶店のお手伝い。

 
 差はできるばかり…。

 
 住み込みで、働くようになって、

 朝、昼、晩と、瑠理が、みんなの食事の分を、

 作っている。

 お昼は、喫茶店のオーナーが、手伝って

 くれる。

 大変なのは、夕食。先生が、いろいろ

 文句を言う。

 でも、不思議と、そんなに、

 嫌ではなかった。

 それより、料理ができるように、なる事が、

 楽しかった。