”ただ、愛されたかった…”


 病院に行く、検査をする。

 結果を聞きに行く。

 異常なし。

 他の病院に行く。又、検査。

 異常なし。

 そんな事の繰り返し…。

 異常がなければ、治しようが無い……。

 ほとんど、途方に暮れていた………。

 
 
 母親と、駅で待ち合わせをした。

 一生懸命体の異常を、説明した。

 「瑠理は、神経質だから…。」

 母親から、返ってきた言葉…。

 母親は、瑠理の方を見ようともしなかった。

 見たくなかったんだ…。


 瑠理は、あきらめた…。

 母親に何を言っても、優しい言葉は、返って来ない……。

 本当は、どうしたらいいか判らなかったから、

 「助けて…」

 と、言いたかった。

 でも、言えなかった……。

 すごく、辛かったけど、言えなかった。


 母親と、駅で別れた。

 母親の後姿を見ながら、涙が出た。

 悲しかった…。

 捨てられた気がした………。