”ただ、愛されたかった…”

 瑠理の心の中は、淋しかった…。


 今まで、瑠理の気持ちとか、母親は、聞いてくれた事があるだろうか?


 子供の頃から、瑠理の方が、母親に負担をかけまいと

 自分の気持ちは、自分で処理してきた。



 こんな言い方は、すごくおかしいけど、

 知らないうちに、母親を甘やかしてしまったのかもしれない…。


 瑠理の母親は、気が強い。

 周りから、反発を買う事も多い。

 でも、みんな本人には、言えない!

 それで、そういうのが、瑠理の所に回ってくる事もある。

 瑠理は、そういうのも、引き受けていた。

 母親には、言わなかった。

 みんなの言う事もごもっともな事が多い。

 辛いのは、すごく親しくしてる人から、言われる事。

 母親の前では、みんないい顔している…。


 そういうの本当は、すごく嫌だった…。