”ただ、愛されたかった…”

 
 瑠理と弟と母親で、不動産に行った。


 瑠理は、弟には、協力したかった。

 でも、保証人というのは、頭が痛い…。

 そんな大事な話しを、電話でしてくるのもどうかと思ったし、

 母親の言い方にも反発は、あった。


 そんな思いもありながら、書類に判を押そうとした。


 「お姉さん、大丈夫ですか?…年齢的にも、結婚とか…。」

 不動産の人が、瑠理に聞いた。

 瑠理は、一瞬考えた。

 付き合ってる人はいる…。

 でも、結婚は…。

 ただ、母親も聞いてくれない言葉を、他人の人が聞いてくれた…。


 「大丈夫です!うちの娘は、結婚せず、仕事一筋ですから!」

 瑠理の母親が、そう言い切った。


 瑠理は、唖然としていた……。


 ”心の中で、まただ!と思った”


 瑠理の気持ちは、無視されている……。

 聞いてなどくれる訳ない!