”ただ、愛されたかった…”

 「お母さん、美樹ちゃん預かってみる?」

 「いいの?」

 瑠理は、美樹ちゃんを預かる決心をした。

 母親は、その返事を待っていたかのように、

 泰子おばさんに電話した。

 瑠理の気持ちに、不安が消えた訳ではない。

 ただ、由美の力にはなれなかったから…だから、

 逆に美樹ちゃんの力になりたかったのかも…。


 瑠理と瑠理の母親、美樹ちゃん、

 3人の新しい生活が、始まった。