大切な人を亡くしても〜未来へ〜




 公園の出口に向かって走っていく彼の先には、人の姿が見えた。



 その人物はかがむと、彼の頭をなでていた。



 とっても、自然に。



 目を凝らして見つめると、なんと想太だった。


 目が合うと、初めて会った時のように、心配そうに私を見つめていた。


「想太……想太」

 そう叫び、走りだそうとする私の足は、突然地面に固まってしまった。