大切な人を亡くしても〜未来へ〜

「どうして、笑っていられるの? 私は…私は……あなたを、殺そうとしているのに」


「大丈夫、僕にはパパがいるから……バイバイ」

 そう小さく手を振り、彼は走り始めた。

「待って」

 追いかけると同時に、雨足は強まった。