突然彼は砂場に、スライディングするかのように、勢い良く駆け込んだ。


私は少し戸惑いながらも、必死に追った。



 彼のはいているジーパンも、Tシャツも一気に泥まみれになった。



 そして砂を物珍しそうに見つめ、手から手へと、何かを確認するかのように流し続けていた。



 すると今度はアリを発見し、どこまででも追いかけていく、見ていて飽きなかった。