その後は、 大学に着くまで ずっと美鈴とのことを 聞いてきた。 「いつから?」 「どっちから告った?」 「どこで言われた?」 顔がニヤついている 一貴を見ていると 話ずらくて「さぁ?」 と、誤魔化した。 「でも、まぁ…良かったな」 大学の目の前に着いた時 静かに一貴が言った。 「あぁ」 『良かったな』 それは、一貴の口から出た 初めてのまともな祝いの言葉だった。