次の日。



軽く腫れている目が恥ずかしくて俺は大学の道のりをサングラスを掛けて行った。



すると、




「何その、おっサングラス!」


と、言って後ろから
一貴が俺の背中を叩く。




「似合ってねぇよ?それ」


「るせぇ…」


茶化されると、
何故か急に恥ずかしくなり
サングラスを外した。



「何、その目?どした?」

「別に」



俺が一貴に背を向け
スタスタ歩いていると、
一貴がそれを追いかけて来る。


「秘密主義者か?お前は」


「ちげえよ、馬鹿」


「隠すなよ? 男の涙を恥じることはないぜ!?」


妙に格好つけて
しゃべる一貴が
面倒になってきた俺。









「美鈴と付き合うことになった」


ボソッと俺は呟くように言うと、一貴がいきなり黙り込む。




「一貴?」



ちょっと気になって
一貴を見た瞬間。




「付き合えた嬉し涙!? 星夜って意外と健気で可愛いんだな? よしよし、良かったでちゅね!」



そう言って満面の笑みで
俺の頭を撫でる一貴。





なんで、俺の周りの奴らは
皆、こんなんなんだ?