なんで神様は、
最後の最後まで
美鈴をいじめるんだよ。
なんで俺は
最後の最後まで
"愛してる"って気持ちを
ぶつけられなかったんだよ。
どうして。
どうして。
なあ…どうしてなんだよ。
どうして、美鈴が
死ななきゃならねぇんだ。
俺は冷たくなった美鈴の体を抱きしめる。
そして、そっと耳元でささやいた。
「…愛してる」
なぁ…美鈴?
キミは大人になりきれず
死んでしまった。
キミは夢を抱えたまま
死んでしまった。
キミは俺をおいて一人
死んでしまった。
死んでしまったんだ、キミは。
ぎゅっと目をつぶっても
開けばそれは現実で…
いくら願っても
いくら涙をながしても
美鈴が笑うことはない。

