病室には少し哀しげな顔をしている美鈴がいた。 「…二人は?」 「帰ったよ」 そう言って美鈴の近くにある丸い椅子に座った。 「…どうしたら、泣かせずにすんだんだろ」 そう言って美鈴窓の外を見る。 さっきまでは降っていなかった雨が急に降ってきた。 「星夜くん。傘、持ってきた?」 「ん? いや。コンビニで買うよ」 すると、美鈴さ窓の外を見ながら「そっか」と、返事だけした。