俺はその場から逃げるようにして走った。 何処に向かっているわけではないけど美鈴の病室には行けなかった。 頭の中には2年前のことがぐるぐると回っている。 過去と今の区別がつかない。 なんで真冬はまた俺の前に現れたんだ? 真冬の方が俺を裏切ったのに、どうして真冬は自殺をしようとしたんだ。 「気持ち悪ぃ…」 走っていた足を止めてその場でしゃがみこんだ。 息が上がる。 視界が歪む。 でも、こんな時でも 美鈴の笑顔がみたいと思った。 だけど、どんな顔をして会えばいいんだ。