そう、はっきりと頭が理解したとたん、今まで茫然と立ち尽くしていたひろ兄がママの元へ転がり込むように駆け寄った。 「母さん…っ母さんっ!!?」 名前を繰り返し叫び、ママの体を力いっぱい揺する。 しかし、ママはだらんとしたまま、目を覚まさない。 「そんな…嘘だ…こんなの、嘘だ…っ」 ひろ兄はママからゆっくりと手を離し、そして後ずさった。 「う…うぅっ…っうああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっッ!!!!」 ひろ兄は頭を抱えてしゃがみこみ、何度も嗚咽混じりに嘘だ、と叫んだ。