まぶしい朝の光が、真っ白い部屋に差し込む。
真っ白なカーテンからのぞくそれはまるでレーザーのようにいくつもの線をつくり、部屋全体を照らす。

ピッピッ…と、終わることなく鳴り続ける電子音。
ヴーンという何かの機械音やピーンという耳鳴り。

保健室でよくかぐようなエタノールのにおい。
実験の薬品の混合したにおいがなんだか安心する。


私はいつもと違う朝の様子に戸惑いを感じ目を覚ました。

“ここはどこ?”なんていう疑問を口にする前に昨日の出来事を思い出した。
朝が大の苦手である私にしてはやけに頭の回転が速い。


…きっと、いろいろあって熟睡できないまま朝がきてしまったせいだ。

そう分かると再び眠気がおとずれる。

しかし、このまま寝てしまったら“夢”を見てそのままここに戻ってこれないような……

そんな気がした。


私は重たい瞼をこすり、体を起こした。