「……っっ!!ママぁっ!!?」

「麻衣っ!!気がついたか!?」
目の前には、いつものひろ兄が座っていた。

そういえば、ここはどこだろう?

真っ白な天井、
真っ白なかべ、
真っ白な布団…


あそことは違う、真っ白な……

「麻衣、ここは病院だ」

えっ?病院?

ふと横を見てみると、ひろ兄の後ろに白衣を着たお医者さんが立っていた。

なんで私が病院にいるの?

聞こうとしたけど、声がかすれてうまく出なかった。

「はい、水。麻衣、さっき頭をかかえて倒れたんだ。だから…もしかしたら、と思って」

“もしかしたら”?
何の事だろう…

そう思ったけれど、やっぱり声が出なくて、水を飲んだ。