ざわざわと話す人や、奇声をあげる人もいた。

その中で“私”は、血が飛び散った自分の服と、その血まみれになった母を交互に見比べ、何が起こったのか、理解できずに座りこんでいた。


しばらくすると、“ひろ兄”が来た。

その“ひろ兄”は、叫びながら血まみれの母を揺すっていた。

それでも起きない母を見て、



はじめて、“私”は

何が起こったのかを悟った………