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カーテンの向こうから明るい日差しが差し込んでいる。
「もう朝か…」
眠たい目を無理やり開け、カーテンを開ける。

シャッという物がこすれ合う音と同時に眩しすぎる光が部屋に入ってきて、私を明るく照らす。
それとともに部屋の温度が一気に高くなる。

「…っ、眩し…」

思わず目をつむる。

私は朝がどうしようもなく苦手だ。

シャッ…

もう一度カーテンを閉め、一度出てクシャクシャになったふとんへ入り、ゆっくりと目を閉じようとした。
その時…

シャッ…

おそらく三度目であろう音がした。
そしてまた部屋の温度は急上昇。

「…んあぁ、もう、何なのよ…」
「麻衣、もう朝だぞ。いつまで寝てる気だ」

不機嫌になる私のそばで声がした。
頭を必死に回転させ、状況を把握しようとする。

しかし、ダメだった。

睡魔に負け、再び(三度か…)目を閉じようとした。

「おいっ、俺を無視すんなっ!!!」
言葉とともに頭に軽い痛みがはしる。

「殴ることないじゃんっ!!ひろ兄」
「悪ぃ。お前に無視されたせいでイラついた」

ふざけながらこう言ったのは

九条 大斗 18歳
身長は高く、180cmはある。
顔もとてもかっこいい。
髪は短く、少しだけワックスで整えてある。

自慢の、お兄ちゃん。


でも、この人が兄であることが、私にとってはすごくつらい。

だって私は、
ひろ兄のことが好きだから。



「おい、早く準備しないと遅刻するぞ。今日、入学式だろ」

時計を見ると、時刻はすでに7時半をまわっていた。

「…や、ヤバい…」


ベットから飛びおり、急いで支度をする。
「朝ご飯は?」
「いらないっっ!行ってきます!!」

私は急いで家を出た。