気がつけば、会社の外に逃げ出していた。

もう、よくわからなかった。

結局私は臆病者で、根暗な陰険女だ。

どんなに外見がいい風に変わったって、中身は何をしたって変わらない。

髪を切ったり、髪型を変えたり、色を変えたりできない。

化粧もできない。

中身は本当の私で、何にも変わらない。

「――私は、どうすればいいんだろう…?」

姫島係長を傷つけた。

好きな人のはずなのに、傷つけた。

私はどうしようもない女だ。

きっと、彼に嫌われたに違いない。