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黄色のお姫様だ。

だけど彼女は誰よりもたくましくて、誰よりも強い。

そう思った俺の口から、
「ありがとう」

自然と出てきた言葉に、彼女は面食らった。

「ありがとう」

もう1度言うと、今度は意味がわかったらしい。

彼女は微笑んだ。

俺はその場から駆け出した。

なっちゃんを助けに行く。

なっちゃんに気持ちを伝えに行く。

なっちゃんが好きだから。

桃色の彼女は、俺が見つけたいい女だから。

☆★END☆★