「おまえ、あの時、なんて言って俺に消しゴム渡したか覚えてっか??」 覚えてないな…大学入試は脳から記憶したことを取り出すので精一杯だったしな。 わからないから勿論無言の俺に廉は言う。 「俺は消しゴム使わなくて大丈夫だから使えよ。だぜ?」 まじか…めちゃくちゃ恥ずかしすぎるじゃねーかよ。 そんなこと言ったっけ。 覚えてない… 「俺はあの時自分のことにいっぱいいっぱいで………」 「翔太くん!!」 俺は話をしている途中で、いきなり誰かに呼ばれた。