待ち合わせ場所には、たくさんの人が……

遥さん、何処??

ケータイに連絡っ……

そういえば、まだ連絡先交換してない……

「どうしよう……」

ポツリと呟く私の肩に、手がポンッと乗っかる。


「美羽ちゃん!!」

この声

「遥さ……ん?」

声のする方へ振り向いた私の前にいたのは

見るからにイケメンなお兄さん……

「あれ?確かに遥さんの声だったのになぁ。ごめんなさい……間違えました。」

その場を立ち去ろうとする私に、イケメンは

「待って!」

と声をかけた。

やっぱり、声は遥さんそっくりだ。

なんて考えてた私に、イケメンは

「私よ!私!!」

と言ってきた。

「……」

「は…は…遥さんっ!?」

いや、冗談でしょ?

このイケメンが遥さん?

きっと、夢見てるんだ!!

両方の頬をつねる。

結果はやっぱり……

「痛い……」

そんな私を見て、遥さんは思いっきり笑った。

「あははっ。そんなに別人に見えるかしら?」

見えるかしらって、見えるに決まってるじゃないですかー!!

ヤバい、この人はオネェちゃんなんだからって思ってたのに、変に意識しちゃうじゃないかぁ……