飲み会が終わる頃には、ベロベロに酔っ払った彼氏を介抱している彼女さんが結構いて、大変そうだった。
トモくんは、車の運転の為に飲まなかったみたいで、心配そうにみんなを見ていた。
「私だけ飲んじゃってごめんね?」
「謝らなくていいの。ほら、早く帰ろう?」
ぎゅっと手を握って、頭を撫でてくれるトモくんを、本当に大好きだと思った。
車が走りだして、しばらくしてから、
「今日はありがと。」
なんてお礼を言われた。
「ううん、楽しかったぁ。」
「連れていこうか、ちょっと迷ったんだよね、実は。」
「え?」
「チハルちゃん、下ネタとか苦手だし、かわいそうかなぁって思ったんだけど…。」
眉毛を下げて、困った様に言うトモくんが可愛くて、私は首を横に振った。
「ちょっと苦手だけど、大丈夫だったよ。トモくんが秘密って言った時は笑っちゃったけど。」
「アハハ。そんなの秘密に決まってるじゃん。言わないよ。2人だけの秘密だもんね?」
トモくんの言葉に、キュンキュンしながら、私は大きく頷いた。


