「やはり…」

逃げ惑う女子生徒の悲鳴が、高坂に決意させた。

「世界が違っても、学園情報倶楽部は、生徒の為に戦うのだ!」

学生服の内ポケットから、ダイヤモンドの乙女ケースを取り出した。

「さすが!部長です」

緑は、木刀を手にした。


「え!」

少し驚いて見せる輝。

「俺が突破口を開く」

3人で使われていない教室に集まり、今後の対策を練っていた時に、今回の騒動が起こったのだ。

「行くぞ!」

高坂が教室を飛び出し、廊下の窓を飛び越えて中庭に着地したのと同じタイミングで、中庭に飛び込んで来た人物がいた。

「待て!怪物め!」
「待て!怪物め!」
「これ以上、学園を汚すことは許さない!」
「これ以上、学園を汚すことは許さない!」
「この学園情報倶楽部部長!」
「この学園情報倶楽部部長!」
「香坂真琴が!」
「高坂真が!」

「許さない!」
「許さん!」

最後だけ若干違ったが、まったく同じ台詞を口にした1人。

「え!」

2人は顔を見合わせた。


「学園情報倶楽部部長?」

続いて飛びだそうとした緑の動きが、止まる。

「び、美人だ!」

廊下の窓から首を出して、輝は歓喜の声を上げた。

魔神ヘビイチゴを前にして、固まる高坂と香坂。

それは、ある種…運命の出会いであった。