はあ………寝起きは最悪だった。

昨日は黄金井を置いて急いで帰ったからな…僕としたことが気が動転して…


「おはようございます、会長!」



「!おっおっおはようございます」



「会長?」



どうたんだ僕は。昨日の黄金井の言葉を思い出してしまって木本さんが見れない。



「な、何でもないです。気にせずに」



うーむ……木本さんが僕を…?



「私の顔に何かついてますか?」


頬を赤らめ、木本さんが言った。


どうやら気づかないうちに木本さんを凝視していたらしい。



「いえいえいえいえいえいえ」



必死に頭を降る。



これでは仕事にならない。黄金井のやつめ…



「会長、そろそろ門を…」



「あっああ、そうですね」



「待ってー☆王子参上☆」



「…柊くん。遅刻です」



「まだいけるさ!まじめボーイ!」



笑いながらスキップして登校していく柊くん。



柊くん遅刻っと……。



「柊くんも毎回遅刻ですね」



「…全く!あんな男がいるから学園が!!」



木本さんが珍しく声を荒げている。



「木本さん?」



「はっ…あ、いえ…とりあえず柊くんは苦手なんです。軽いし…」



確かに柊くんはいつも色んな女性と歩いている。学園一のプレイボーイ…外見は王子だが。



はっ!彼なら色恋沙汰に詳しいかもしれないな………