やっとやってきた放課後。

授業中は黄金井の寝息が煩くて何度も起こしていたので授業を受けた気がしなかった…。

教科書を鞄に綺麗にいれていく。

「いつ見ても僕の鞄は綺麗だな」

「会長!!」

「木本さん。どうかしたのですか?」

「えっと、その…今日の放課後お暇でしょうか?」

「放課後…」

「勉強を教えて欲しいのですが…」

俯いて必死に言う木本さん。

だが今日の放課後は…


「すみません。今日は…」

木本さんの顔が一気に真っ赤になっていく。

「そっ…そうですよね!!会長忙しいですしっ!」


走りだす木本さん。


「木本さん!!」

「!!!!はい!!!」

少し目を輝かせて
振り向いた木本さん。


「廊下は走ってはいけませんよ」


「………はい」