いつだったか。
…真紀の両親に、バレてしまった。
勿論、私はなんとか弁解しようとした。
――でも……。


悔しかった。
真紀の両親は、真紀を――。

真紀に、言葉と言う名の暴力を振るった。
そして、無理やり水龍を辞めさせられた。

それからの真紀は――。
私以外の人に対しては、殆ど笑わなくなった。
…でも。
でも、私には本当の笑顔を向けてくれたし、
弱音も吐いてくれた。
だから…私は、いつの間にか安心してたんだ。