最強不良姫 ―黒蝶―

「なっ!!…やってやるわよ!!」
見事に挑発にのった女子。
だが、女子は見かけによらず
結構な腕前のようだ。
バン!!
発砲された弾は、愛華が
いつもの通り、完璧に避けた。

――だが。
「――っ!!」
愛華の声にならない悲鳴が
辺りに響いた。
…そう。
愛華が避けた筈の弾は、
勿論当たらなかった。

だが。
女子は、それを前もって知った上で
違う方向に殆ど同じスピードで
撃ったのだ。

そして、女子の予想通り、
愛華の足に弾が当たってしまった。