最強不良姫 ―黒蝶―

「…あんた、マジでムカつく。
……殺すよ?」
そう言った女子の目は、
本気の目だった。
「あら、殺せるものなら
殺してみなさいな。」
そう言った愛華は、
言った後で気付いた。
――女子の背中に回された手に、
……拳銃が握られていた事に。

(…なんて卑怯な奴!!)
そう思いながらも、愛華は
幹部達に耳打ちした。

勿論、“舞蝶”は悪い奴等を
とことん潰していっている為、
刃物を向けられたり、
銃を向けられたりされるのには
慣れている。
…だが、慣れていると言っても
今まで必ず避けれていたのは愛華だけだった。
……咄嗟に、急所を遣られるのは
全員防いでいるが。
「「「――!!」」」
拳銃を持っている事を知った者達の
顔は、強張っていった。