「お祭り、なつめちゃんと行く約束してたんでしょ?何すっぽかそうとしてんのよ」 「は?」 姉の後ろで悪戯にほくそ笑むなつめと目が合う。 「さー行った行った!」 姉の物凄い力で、一瞬で家の外へ追い出された。 なつめも後に続き、玄関はガチャリと鍵をかけられてしまう。 「意味分かんねぇ」 「さっ、行こう行こう!」 腕を引かれて、もう戻ることなど出来ない俺は、仕方なく駅の方へ歩き出した。 .