昼休み、私は自主練をしようと体育館に足を運ぶ。


遠くで聞こえる蝉の声が、より一層暑さを誘っている。


昼休みの体育館には、さすがに誰もいなかった。


じめじめとしていて、四方のドアを解放していても蒸し暑い。


私は上履きと靴下を脱ぎ、持ってきたハーフシューズを履いた。

二年間使い古したハーフシューズは、汚れが少々目立つけれど慣れているから踊りやすかったりする。


団体の音楽とテンポを頭の中で流しながら、前田先輩のパートを踊り出した。


.