体育館いっぱいに、「えぇ〜」と女の子達のブーイングの声が響いた。 「ぷっ、五組やりにくいな」 北川くんはケラケラ笑いながらステージを楽しんでいる。 私はキョロキョロと辺りを見回して、結城くんの姿を探した。 本当に私のせいで… 「北川くん、ちょっとトイレ行ってくる」 「おう。いっといれ」 今は北川くんの寒いギャグに付き合っている暇はない。 こっそりと体育館から抜け出して、保健室へと向かった。 .