幼馴染みの夢

「ごめん…………濂ちゃん。」


涙を手の甲で拭いながら、体を離した。


「待ってな。明日。」


「明日?」


「明日。ちゃんと学校行けよ?」


短くなった頭に手をのせた。

見下ろした愛は、消えてしまいそうだった。

真っ赤な瞳が、ゆらゆら揺れていた。


「………うん。学校、行く。」


そして、精一杯の笑顔を作った。