「なんだ。人間の子供かぁ。うん。オイラか?オイラは河童だよ。頭の皿を落としちまったんだ。探してたんだけど、無くてよ。あれが無いと干からびて死んじまうよ」

みずきは
目を
まん丸くして
河童が困ってる姿を
見てたんだ。

「カッパしゃん、こまってるの?みずきも、いっちょにさがすのおてつだいする」

いきなりの
みずきの言葉に
ビックリする僕だった。
「ダメだよ!!みずき!!河童は馬の足を引っ張って悪さをするんだよ!!」

僕が言うと
河童は慌てながら
僕達に言ってきた。

「じょ!!冗談じゃないぜ!!オイラは、そんな事はしないぜ!!腹が減ったら少しキュウリを頂戴するぐらいだぜ!!」
僕は河童を
ジィーと見ると
また慌てた。

「ほんの少しだって!!シカのが余程、ムシャムシャ、食っていやがる!!」

そんな河童の姿を見て
ケラケラと笑うみずき。
「そんで・・手伝ってくれるのかよ・・おまえさん達・・」

僕は
河童の偉そうな言葉に
河童の顔を見る。

「いや・・一緒に探して下さい・・・」

みずきが
楽しそうに
はしゃぎながら言った。
「いっちょに、さがそう」