みずきとみつるが
一歩
踏み出すと
エメラルドグリーンに
輝く草は
次々と電気が
着いたように
光り輝く。

みつるとみずきは
あまりの美しさに
言葉を失う。

「どうだい?綺麗だろ」
からかさが
得意気に言うと
みつるとみずきは
目をキラキラと
輝かせながら
ウンと強く頷いた。

「ここは、想像の森って言うんだ。頭に浮かべた欲しい物が自分の目の前に現れる。例えば、高級品のバナナを頭に浮かべるとバナナが現れ、しかも、食べれる」

からかさの言葉に
口からよだれが
こぼれ落ちそうになる
みつるとみずき。

「うわぁ~」
「バナナなんて病気以外、食べた事ないよ!!」
目を輝かせる
みつるとみずきに対してからかさは
話の続きを
話し始める。

「でも、それと同時に、心の場所でもあるのさ。」

からかさの言葉を
よそに
次から次へと
欲しい物を
頭の中に描く
みつるとみずき。

「え~っと・・・・可愛い鼻緒のじょじょに、セルロイドのお人形さん」
「僕は・・・ブリキの兵隊さんのおもちゃとメンコにベーゴマ、それに、カンカン帽!!」

ポンポンと
次から次へと
出てくる
おもちゃの山。