「綾女(アヤメ)、好きだ」


「私は大っ嫌いです、先生」





高校3年生の夏、仮にも先生であるこの人に毎日愛の言葉を囁かれている。




意味がわからないが、学校の廊下で




この人には羞恥心というのがないのだろうか





「綾女ってつれねーよな」



「そうですね。わかったなら早く私の前から消えていただけます?」




にっこりと聞こえてきそうな笑顔で冷たい言葉をはく私



宮城綾女(ミヤギ アヤメ)




普通に平凡に生きてきた普通の高校3年生。




そして目の前にいるのは…



教師にも関わらず生徒に愛を囁く馬鹿教師。



橘秀人(タチバナ ヒデト)