その優しさが温かった。
『『こんな不良少女に優しくしてくれるなんて…』』

夜寝るときに少し話した。

「わたしお店バレたフィリピン帰される」

彼女に分かり易いよう、単語だけで私も返した。
『あたしお店、客薬打ったあたしに。薬バレた』

「Oh…」

彼女は哀れんで手を繋いでくれた。

『Thank you』

頬を伝う涙を無視して手を握り返した。


また朝が来て、布団をしまい屋上で髪をとかした。



久しぶりに空をみた。

1月の空は澄んでいた。

ぼーっと空を眺めていたら、また所員に怒られた。


それでも空が青いことは嬉しかった。






絶望のどん底でも、空は白いんだと。