新幹線と私鉄を乗り継いで、ミオのマンションのインターホンを鳴らす。

『レイだよ』

「はいよ」

がチャリ。と言う大きな音の代わりに開いたガラス扉に体を滑り込ます。

部屋の鍵は空いたまま。


ミオは典型的なB型。

わざわざ会いに来ても駅まで迎えに来てくれたりしない。


「おかえり」

『ただいま』

ミオはあたしの素っぴんが好きらしいから、ミオの前では化粧はしない。

「洗い物と洗濯物干しといてー」
こうやって何か頼む時だけ、甘えた声を出す。

普段は平気で人の髪をひっつかむどSなのに。


『はいはい。』



基本的に、あたしはミオに逆らわない。

逆らう必要があると、思わない。