移動式住居という、彼の車上生活は

お金はかかるけど正直足には便利だった。

そういうつもりで付き合い始めた訳ではないけれど、

ヒカルは当然のように仕事の送り迎えをしてくれた。


現金や躯や束縛でもなく
あたしと付き合っているヒカルが今まで付き合った他の男は全く違う生き物みたいだった。



裏を返せば其れは、ヒカルがあたしの『何』を好きで隣にいるのか読めなかった。