色々と考えた。
もともと、何かを造る事が好きだったけれど、これ以上長く学生を続けるつもりもなかった。

通信の私立高は決して安くない。
あたしの行っていた高校は一単位一万だった。

少年院にいた休学中も、それを両親は払っていてくれた。

それが頭に引っかかっていたし、留年したことで一年出遅れているのに
大学という選択肢はなかった。

生まれてこのかた、大学に魅力を感じたことはあまりない。

資料を片っ端から請求して、自分の通えるもの、
やりたいものを探した。


それはネイルアート。

あたしはネイリストになろうと思った。

ネイルは何時もいきつけのサロンで欠かさずスカルプをつけていた。

手順もなんとなくわかる。
みるのは簡単。
やってもらうのも簡単。


じゃああたしがやるのは?