『初めまして。神谷レイです。今日からよろしくお願いします。』

女子寮は全員で10人程だった。
すぐに名前も覚え、打ち解けた。

医療少年院は雑誌、私本が持ち込めたから
嶽本野ばら先生の本や金原ひとみ先生の本を母に差し入れしてもらって読んでいた。

雑誌は当時、KERAを読んでいた。
まだあの頃はロリータや姫系が好きだったから。

休み時間は体調が悪ければ、申請して寝ていてもいいし、漫画を読んでも雑誌を読んでもいい。

日課は園芸、手芸、音楽、華道、茶道、体育などがあった。

真夏の中の園芸は茹だるようで、よく眩暈がして日陰で休んでいた。

園芸と言っても、咲いている花に水をやったり、種を植えたりそんなものだ。

体育は夏でプールで泳いだ。
水泳大会があって楽しかったのを覚えている。

閉鎖された環境になれてしまえば、さほど苦しいこともない。

幾ら苦しいと踠いた処で出る事など出来ないのだから。

自ら向かった墜落への道からの近道など、ない。