親の望む高校に、私は行きたくなかった。

同級生が沢山希望していたから。

高校まで虐めが続くのは嫌だった。

誰も同級生が進路を希望していない、私立の女子高に私は行きたかった。
一番行きたかった女子高は幼稚園からのエスカレーター式で偏差値が足りなかった。

私立で受けることにしたのはN国際高とN女子高だった。

国際高の方は新しく、水泳部だったが共学なのが嫌だった。

男子生徒にも虐められいたから…

中学二年生の頭に英検準二級を取っていて、
英語の授業が一番好きで
三年生の夏休みにホームステイした事もありもっと英語を勉強したかった。

N女子高には英語専門のクラスがあった。
ホームルームも英語、配布物も英語。
一年生の二学期はカナダにホームステイしながら、カナダのスクールに通う。

それがとても魅力的だった。

絶対にその高校にいこうと、強く思った。

入試は大抵、私立を先に受験する。

N国際もN女子も、私は受かりN女子が周りからいう滑り止めとなった。

親の希望する公立校の受験日が来た。
自宅から自転車で行ける距離だった。


着いたら同級生だらけで、吐き気がした。

頭が真っ白になった。
私は行きたくない。
親は行けと言う。
リョーコも此処に行く。
どうしようどうしようどうしようどうしよう

答案が真っ白に見えた。適当に答えを埋めたけど、問題に集中出来なかった。




やっと受験が終わり、後は結果を待つことになった。

三年生を送る会があった。
後輩に感謝した。

卒業式が来た。
私は旅立ちの日にが好きで歌った。


桜草が綺麗だった。

卒業式は楽しかった。

拍手で送られて、後輩に
「レイ先輩おめでとうございます!」と泣きそうな顔でいう部活の後輩を
心から愛おしく感じた。
校門から出た瞬間、やっと解放される嬉しさで泣いた。

戻って後輩とハグして
リョーコやユミと写真を撮った。



あの時は幸せだった。