いつものように泊まりから帰ってきて
シャワーを浴びて出かけようとしたら、母親に言われた。

「あんた、何か顔やつれてるよ」

『そう?別に大丈夫だよ』

「あんた、ガリガリだよ。ちょっと部屋来て」


嫌な予感が、した。


「あんた、覚せい剤やってるでしょ?」

『やってないよ!』

「じゃあなんで部屋に注射器がある訳?」


逃れられない。

「腕、見せて」

「やってるんでしょ?!」

勿論、腕には注射痕。もう嘘はつけない。

『ごめんなさい…』


「警察行くか、入院するかどっちがいい?」


『入院します』




あたしは薬物中毒と解離性同一性障害で入院した。

16の10月だった。