花の名



「アミ……!」

「なにしてんの?」


誰だろ?


「…あれ、女の子連れじゃん。
 圭吾のお友達さん?


 初めまして、アミで~す
 圭吾の元カノです」


「おいっ、変なこと言うなよな」


はぁ、とため息をはきながらも、楽しそうな表情で笑う。




こんな西浦くん、知らない。





なんでかな


胸がモヤモヤする。






「てゆうか圭吾、紹介してよ」

「…はぁ、お前はいい加減空気を読めるようになれ

 野村千尋。俺の彼女だよ」




その言葉で、さっきまで落ちていた気持ちがドキドキに変わった。


ハッキリと言ってくれた彼は、照れくさそうに鼻をかいている。


それを見ていたのを気づくと、彼は意地悪そうに笑って、あたしの髪をグシャグシャにする。



「…マジで!?

 あたし、知らなかったから、ごめん圭吾」


ケラケラと笑いながら謝る彼女。


あたしを見て笑う彼女。


彼が好きだった彼女。


なんだか初めての感情で、気持ちがぐちゃぐちゃになりそうだ。